脱臭・滅菌テクノロジー
メカセラ装置によるトイレ尿石の抑制とアンモニア等の脱臭、滅菌を紹介します
●メカセラ装置は次亜塩素酸ナトリウム等による遊離塩素を含んだ水溶液とFe/Mn/Co系の酸化触媒を含んだセラミックボールを接触させて得られるメカセラ水で化学反応を利用した脱臭滅菌のテクノロジーです
●既設の脱臭装置等の接続配管にメカセラ装置（缶体）を組み込んで運用する事が可能です
●トイレの尿石除去剤としてメカセラ水が効果を発揮します
不快臭の主成分
公衆トイレの不快臭の主成分はスカトール（3 メチルインドール）であるといわれています。
スカトールの構造式は（図２）で表わされますようにーNH―の官能基を有する為、弱い塩基性を示し、酸と反応し塩を作ります。
下記（１）式で示した様にメカセラを通過した水道水では塩素分子（Cl2）が容易に加水分解されて、塩酸と次亜塩素酸を生成します。
Cl2 ＋ H2O → HCL ＋ HCLO ・・・・・・・・・・・・・・ ・ （１）
スカトールはその塩酸と反応し、（７）式で示すように
２C９H９N ＋ HCL → ２C９H９N・HCL ・・・・・・・・・・・（７）
スカトール塩酸塩を生成します。アミンの塩は無臭で水に対して可溶となります。更に次亜塩素酸イオンのもつ殺菌作用で、初期の消毒効果を伴って、公衆トイレ特有の不快感が無くなりました。。
メカセラ・システム使用例
参考までに、一日 800 頭の豚を屠殺し加工するコンビナートで、屠殺場内外の各処に有効塩素を加え、メカセラで活性化した水を散水した結果、その時から屠殺場特有の異臭が除去されました。
散水中に活性化された HCL並びに ClOがアミン系の悪臭やメルカプト系の悪臭成分に作用し、これらの悪臭成分を可溶性化、或は分解し、除去したものと思われます。悪臭除去に対する塩素の新しい活用といえます。
アンモニアの無臭化
２NH４+ ＋ ３HCLO → N2 ＋ ３H２O ＋ ５II+ ３Cl- ・・・・（8）
（８）式で示すように、アンモニア成分（ＮＨ４+）と次亜塩素酸（ＨＣLＯ）との反応によっても無臭化を実施することができます
参考資料（尿石）
脱臭可能物質
上記事例の他、メカセラ装置により生成されたメカセラ水には以下の物質の除去・抑制に効果が有ります
- アンモニア （NH₃）
- メチルメルカプタン（CH₃－S－H）
- 硫化水素 （H₂S）
- 硫化メチル （ＣＨ₃－Ｓ－ＣＨ₃）
- トリメチルアミン [(CH₃)₃N]
- 二硫化メチル （CH₃－S－S－CH₃）
- アセトアルデヒド （CH₃CHO）
- スチレン （CH＝CH₂）
- スカトール（C₉H₉N）
- その他